1995年。ビル・ラズウェル Bill Laswell によるベースにドラム・プログラミング、効果音(Effects)、プロデュースとだけクレジットされた単独作。全3曲で、54分ほど。
いつものベースライン、サウンドの仕上がりですが、今回は生ピアノの響きも効果的に使われて、シンプルながらとても気持ちのよいダブです。
しかし、大きな大きな問題があります。気持ちがよいのは曲のある部分で、このアルバムの収録時間の半分以上が曲ではないのですね。
曲ではない部分は、宇宙空間のような、深海のような、あるいは暗いトンネルの中にいるような、そんな効果音(Effects)が鳴っております。特に3曲めは28分30秒ほどもある大長尺ですが、全編に渡ってこの奈落の底のような効果音(Effects)だけが鳴っております。
じっくりと、それはじっくりと、カタツムリの歩みのように効果音が変化していきます。SFチックな音は好みですが、さすがにここまでやられると。