2016年9月7日水曜日

Sly & Robbie “Rythum Killers”

1987年。80年代前半のブラック・ウフル(Black Uhuru)や、さらに強烈なグレイス・ジョーンズ(Grace Jones)との仕事などを聞けば、スライ&ロビーがレゲエという枠を越えて別のリズム、ダンスものもやることに違和感はなし。
でも歌ものとか他人のバッキングは得意でも、自分たちが主役となると地味、というパターンもレゲエ界ではよくあって。

オハイオ・プレイヤーズ “Fire”、アラン・トゥーサン “Yes We Can Can” のカバーも挟みこんだりしたこのアルバムは、基本インスト。プロデュースはビル・ラズウェル(Bill Laswell)。

スライ&ロビーのリズム隊を主役に、バーニーはもちろんのこと、ブーツィーはボーカルとギターで色を添える程度ですが、3曲にクレジットあり。ゲイリー・マッドボーン・クーパー(Gary “Mudbone” Cooper)の名も。

どうせなら飛び道具にダブを使ったり、Pファンクな色を出して、東西2大怪獣、メキシコ湾にカリブ海を越えて派手に洋上激突、なんて曲があっても、と思ったりも。
聴かせるよりも踊らせるための道具ですから、空中分解するような曲や展開はあり得ないにしても。無茶を承知で、みたいな。