2016年9月14日水曜日

Keith Richards “Talk Is Cheap”

“Big Enough”

1988年。キース・リチャーズの初のソロ・アルバム。
ドラムのプレイヤー兼プロデューサーであるスティーヴ・ジョーダン(Steve Jordan)が、元ラベルのサラ・ダッシュ(Sarah Dash)を呼ぶとか、ホントに良い人選、良いお膳立てを整えたと。

アルバム中でもとりわけ派手なのが、このオープニングを飾るファンク・ナンバー。
サックスにメイシオ・パーカー(Maceo Parker)、ベースにブーツィー(Bootsy Collins)、オルガンでバーニー・ウォーレル(Bernie Worrell)。バーニーは他にも3曲でプレイしてバンドに馴染んでいます。

プロフェッショナルなこのバンドの中で、キースというロック野郎は主役ではあっても同時に不思議と異物でもあります。で、招かれたブーツィという男もまた異物感たっぷりの黒いノイズで。

考えるに長年、ブラック・ミュージックを対象としてきたストーンズ。
キースにとってこのアルバムはアレサ・フランクリン、チャック・ベリーと続くプロジェクトでもありました。スティーヴ・ジョーダンをキーマンに、ブラック・ミュージックとの関係においてこれはピークの一つだったのでは。