2023年11月20日月曜日

Money Talks - The Album

Me’Shell NdegéOcello
“The Teaching”

1997年。90年代ブラックムービーのサントラ盤、映画の邦題は「ランナウェイ」。こちらに、ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello の数多いアルバム未収録曲の中でも、代表となるような一曲が収められています。
アルバム未収録ですが、ミシェルのセカンド・アルバム “Peace Beyond Passion”(1996年)からのシングル盤にも収録。

Stay (Soul Power Mix) / The Teaching


1997年発売。曲としてはセカンド・アルバムと同時制作だったのか、映画のための新録音だったのかは不明ですが。
アルバム・ボツ曲だったのかもしれませんが、そうとしても、このまま彼女のオリジナル・アルバムに収めるのもちょっと違うか、というぐらいストレートな三拍子のソウル・バラード(アレサのナチュラル・ウーマンみたいな)。
プロデュース、ドラム・プログラム、ミックスはデヴィッド・ギャムソン David Gamson 。ミックスのヘルプとしてボブ・パワー Bob Power の名前も。そして Allen Dariest Cato のギター。歌とベースを始めその他の演奏がミシェル。

ミシェルのボーカルにしても、(らしからぬほどに)情感がこめられています。 
最愛の恋人を失くしたという歌詞ですが、ひょっとするともっと大きいものを(例えば信仰を)見失ってしまったと歌っているのかも、と聴こえてしまうぐらい。
それほど歌いあげているミシェルというのもなかなか、でありましょうか。

“Stay (Soul Power Mix) ” もアルバム版に比べると、よりしっとりとした雰囲気に生まれ変わって。シングル盤ではうまい具合に、Stay(ここにいて)から The Teaching へと対になったような流れですし。
そしてこの曲 “The Teaching” には、まだ続きがあります。



2023年11月7日火曜日

Rare On Air (Live Selections From KCRW’s Morning Becomes Eclectic, Vol.3)

Me’Shell NdegéOcello
“Ecclesiastes: Free My Heart”

1997年。米国のラジオ番組 Morning Becomes Eclectic で放送したライブのコンピ盤。カリフォルニアはサンタモニカのラジオ局 KCRW の、現在も続いている音楽番組だそう(ウィキペディアより)。
ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello のセカンド・アルバム “Peace Beyond Passion”(1996年)に収録の曲を、ライブ版で聴けます。

あのセカンド・アルバムのほとんどの曲で叩いていたドラムのジーン・レイク Oliver Gene Lake が、こちらでも。このドラマーがまた、スティーヴ・コールマン Steve Coleman を始め大変な顔ぶれの皆々さまと共演しているツワモノで。ミシェルもそのつながりの中の(若かった)ひとりであると、いえるかも。
なお、この曲のアルバム版で目立っていたギターのデヴィッド・フュージンスキー David Fiuczynski は不在、代わりのギターはミシェルとは関わりの深い Allen Dariest Cato が。

ライブ版とはいえ、曲としてはアルバム版とほぼ同じ感じ。もちろんアルバム版とは熱量、迫力が違います。当時のライブ動画を見ると、ミシェルは歌に集中したいのか、歌うときはベースは弾かずに、スタンドに立てかけていました。
さてクレジットでは、Track 11: 20-06-96. と記されていますが、これが放送日なのかライブ収録した日なのか、そして番組上では他にも曲を放送したのか不明です。とにかく、元となるミシェルのライブ音源が何処かに存在しているということで。



2023年11月5日日曜日

The Fusion Syndicate “A Speedway On Saturn’s Rings”

The Bottle

2023年。この曲の作者はギル・スコット・ヘロン、彼とブライアン・ジャクソンの二人の名義のアルバム Gil Scott-Heron / Brian Jackson “Winter In America”(1974年)に収録。そもそもこの元曲が良いわけですが、きっちりと作りこまれた、印象的なカバーになっております。

ドラムはカーマイン・アピス、ギター、ベースでフェルナンド・ペルドモと、Carmine Appice & Fernando Perdomo Project のコンビに加えて、さらにフルート、エレピでオリジナル版のご本人であるブライアン・ジャクソンが参加。ブーツィーのボーカルも聴かせる仕上がりに。

この曲、都市の生活をシリアスに歌った内容ですから、おいそれと(例えば白人のロッカーが気軽に)カバーできるような曲ではないのも確かで。今回はその辺りもクリアしたブレンド具合、ミルク多めの黒すぎない出来ばえでありましょうか。

ジャズ・ロックなんて懐かしの名前も思いだされる、ジャズというよりは温度高めのガッツ溢れるギター・インストといった曲が並ぶ中、唯一ボーカル入りのこの一曲が、あえてのギル・スコット・ヘロン、あえてのブーツィー起用とは。ロック好きにはどのように聴こえるのでしょうか。
バンド名というかアルバムの名義が、フュージョン連合(そのまま訳せば、混じり合った集まりとも)ですが。

先に挙げたピンク・フロイドのカバー集に、このアルバムと、ブーツィーのゲスト参加作が重なりましたが、(どちらも同じ系列の会社からの発売とはいえ)とにかくブーツィーが聴ける機会が増えるのは感謝であります。




2023年10月20日金曜日

Meddle Reimagined - A Tribute To Pink Floyd

One Of These Days

2023年。このアルバム、先の2021年にリリースされた “Still Wish You Were Here: A Tribute To Pink Floyd” に続くトリビュート企画の一枚。つまりピンク・フロイドのカバー集ですが、「炎~あなたがここにいてほしい~」に続く、タイトルを訳せば「おせっかい再考」でしょうか。前回に引き続いて、今回もブーツィーの抜擢であります(理由は?)。

アルバム1曲めの(邦題もあまりに有名な)「吹けよ風、呼べよ嵐」にブッチャー、じゃないブーツィーが参加。スペース・ベースをぶにょぶにょ、ベンベンやってます。ドラムはカーマイン・アピス Carmine Appice が。
前作では12分30秒以上という長さの “Shine On You Crazy Diamond (Parts 6-9)” でしたが、今回はその半分くらいの5分40秒で、ベース・プレイもよりストレートに目立ってます。

ピンク・フロイドのアルバムを丸ごとカバー、というのも凄いのか安易なのかわかりませんけど。ブーツィーも連続してのゲスト参加ですから、このシリーズ、もし3作めもあればまたお願いしたいところ。次はどのアルバムかな、と予想するのも楽しいでしょう。(ピンク・フロイドを聴いたことがありませんけど)次回は、ブーツィーが主役となるような曲で、スペース・ベースの轟音ソロもぜひ。




2023年10月14日土曜日

Living Single (Music From And Inspired By The Hit TV Show)

Chaka Khan “Pain”

1997年。アメリカの人気TVコメディ番組「リヴィング・シングル」のサントラ盤、だそう。どんな番組なのかは未見ですが、チャカ・カーンは彼女自身の役で出演とのこと(ウィキぺディアに記載が/ Chaka Khan as herself (Season 5, Episode 6))。
番組内では歌コーナーがあって、そこでのスタジオ・ライブなのでしょうか。音を聴く限りそのような感じに聴こえますが。バックの演奏は前もっての録音なのかもしれません。

ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello のベースを始め、ドラムはレオン・ンドゥグ・チャンクラー Leon Ndugu Chancler 。
他の顔ぶれとしては、ギターにワーワー・ワトソン Wah Wah Watson、サックスにジョシュア・レッドマン Joshua Redman、プロデュースは(キーボード&プログラミングも)デヴィッド・ギャムソン David Gamson、とこの辺りはミシェルのファースト(1993年)とセカンド(1996年)のアルバムでもお馴染みな。
ベースに関してはもう一人、アコースティックベースのクレジットもあって。ジャズなパートではそちらが、ダンサブルなパートに関してはミシェルがプレイと、凝ったアレンジのされた曲であります。チャカは難なく乗りこなして歌いあげてますけど。
豪華なバッキングですが、それに見合うボーカルですもの。

この曲も、それからチャカのベスト盤 “Epiphany: The Best Of Chaka Khan Volume One” (1996年)に収録されていた新曲も、チャカのニューアルバム “Dare You To Love Me”(1995年)として、まとめられて発売予定されていたらしい。そしてこの曲は元々が、ロージー・ゲインズ Rosie Gaines のアルバムのために用意された曲だったらしく、歌詞の方でプリンスが絡んでいたそうな。
結局、どちらのアルバムにしても発売中止で。これは奇遇、というか、そんなことは米国ではよくある話なのかもしれません。



2023年10月7日土曜日

Chaka Khan “Epiphany: The Best Of Chaka Khan Volume One”

Never Miss The Water
Every Little Thing

1996年。チャカ・カーンの、ベスト盤。それまでのヒット曲、代表曲を集めた前半に加えて、後半には現在進行の新曲を並べて構成された一枚。
新曲の方にはデヴィッド・ギャムソン David Gamson も関わっていて、そのつながりか、ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello が2曲に参加している形です。

“Never Miss The Water” は当時最新のチャカ・カーンを伝えるフロア向け曲。
ミシェルのなめらかなベース・ラインが曲の土台を支えながら、要所に入る彼女のボーカルもキモ。個人的にはチャカ・アンド・ミシェルとしても良いぐらいでしょうか。
シングル盤にはリミックス版も多数あって。ちなみにギターでワーワー・ワトソン Wah Wah Watson の名前も。

“Every Little Thing” は比べれば地味めながらジャズの香りが。こちらの曲でもミシェルのクールなベースが走っています。

チャカのボーカルは余裕しゃくしゃく、年季というものを楽しませてくれます。 
チャカ・カーンは、やはりジャズを忘れないですね。ここでも、エラ・フィッツジェラルドの(愛すべき)想い出に捧ぐ、と謝辞を記していたり。エラの最晩年は泣けますし。チュニジアの夜もやってます。