2016年7月18日月曜日

L.J. Reynolds “Travelin’ ”

“Words”
“Travelin’ ”

L.J.レイノルズ2枚目のソロ、1982年作。ブーツィーはバーニー・ウォーレル(Bernie Worrell)とのコンビでアルバム冒頭を飾る2曲に参加。加えてバーニーは “You’be Got It” でもシンセ・ベースを決めています。

でもってこれに先駆ける1976年、L.J.レイノルズの3歳年上の姉であるジェニー・レイノルズのアルバムにも、ブーツィーとバーニーのコンビは参加しているのですが。

Jeannie Reynolds “Cherries, Bananas & Other Fine Things”

“The Fruit Song”
“The Feelin’ Ain’t There”
“You Want To Get Your Hands On A Woman”

こちらの3曲には一緒にグレン・ゴインズ、コーデル・モッスン、ゲイリー・シャイダーのPファンク勢も。年代的な理由なのか、バーニーは本名のGeorge Worrell、ブーツィーのスペルもBootsieとクレジットされています。これは日本でも昔はブーチーとか表記されたりしたことと同じでしょうね。

L.J.レイノルズ(ラリー・レイノルズ)は1952年、ミシガン州サギノウに生まれ、デトロイトで育つ。73年から80年までザ・ドラマティックス(The Dramatics)の2代目看板リード・シンガーを務め、あの “Me And Mrs. Jones” 他で知られる。一方、ブーツィーが1951年生まれというし。

この辺りのデトロイトつながりというのは、つまりプロデューサー/プレイヤーであるドン・デイヴィス(Don Davis)の人脈なのでしょうか。リズム&ブルースならぬリズム&ビジネスという言葉もありました。

ジョニー・テイラー(Johnnie Taylor)の “Disco Lady”(ブーツィーとバーニー、ドラムにジェローム・ブレイリー、ギターでグレン・ゴインズ)の大ヒット曲もそうです。プロデュースはもちろんドン・デイヴィス。

もしもPファンクやブーツィーが全国区的なヒットを飛ばさず、さほどメジャーな成功に至らなかったとしたら、後年、ブーツィーがゲスト参加や共演したアーティストは、今よりも少し異なる顔ぶれだったかもしれない。白人の数は減っていただろうし、ロック畑よりも、ローカルのソウルフルなブラック勢の割合が増えていたかもしれない。それこそ地元がらみの。

それはそれで聴きたかったと思うほど、この辺りの録音は魅力的です。素晴らしくダンサブル。