2008年。鍵盤のジェイソン・マイルス Jason Miles と、米国のDJ、ターンテーブリストによる連名のアルバム。
このDJ ロジックはジェイソン・マイルスのアルバムには先に幾度か参加していて、同じように、今作にはジェイソンのアルバム “Miles to Miles”(2005年)にゲスト参加した顔ぶれが引き続いて呼ばれたりしています。
ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello とドラムのジーン・レイク Gene Lake や、バーニー・ウォーレル Bernie Worrell 等、といった面々。
ミシェルが参加したのはアルバムのオープニングを飾る曲。
ミシェルのベースに、ヴァーノン・リード Vernon Reid によるギター、という組み合わせで。サックスでボブ・バーグ Bob Berg も、彼は1984年にマイルス・デイヴィス・バンドに参加して名を上げた、というジェイソン・マイルスと同じようなキャリアのお方。
聴きものはなんといっても、ミシェルのぐいぐい走るファンクなベース、アッパーなカッコ良さ。ヴァーノンもジェイソンも引き立て役に廻って、珍しくミシェルが主役でしょうか。
バーニー・ウォーレルの参加は2曲(2曲め “Spice Island” と9曲め “Pool Of Honey”)。曲も良いし、いつもの通りのバーニーの指さばき、鍵盤使いでこれも充分に楽しめます。
このアルバム、世界中の音というタイトル通りにインドはボンベイ出身という女性ボーカルもいたりとエキゾチックな面もありますが、基本はダンサブルなインスト集。ビル・ラズウェル Bill Laswell をぐっとくだけさせたような具合でしょうか。あれほどインテリっぽく気取ってはいませんが。
クラブ向けのちょっとマニアなサウンドを聴かせそうなジャケットも、これがよく見るとチープ、なかなか雑な写真の切り貼りで。
その後、この Global Noize というグループ名で活動、スライのカバー・アルバム等を出しておりますが、やはりジェイソンという方は、スムースジャズの人のようであります。