2005年。鍵盤のジェイソン・マイルス Jason Miles という方、実際にマイルス・デイビス Miles Davis やマーカス・ミラー Marcus Miller とも共演しているそうですが、そのマイルスをネタにしたアルバム。
正式なアルバム・タイトルは “Miles to Miles: In the Spirit of Miles Davis” と紹介されている場合もあり。
ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello が参加したのはアルバム中でも地味な曲。
ミシェルはベースのみ。ドラムのジーン・レイク Gene Lake と共に、徹底して単調に、けして前には出てこないプレイに始終しています。
この二人なのだから、ちょっともったいない使い方かもしれませんが、それよりも、ミックスとかで、もっとズブズブと地を這うような、泥臭いファンクにも仕上げられるだろうなと思ったり。
このアルバムは、ミシェルも参加したロイ・ハーグローヴの Roy Hargrove Presents The RH Factor “Hard Groove” やジャック・シュワルツバルト Jacques Schwarz-Bart の “The Brother Jacques Project - Inspiration”(どちらも2003年)に近い音ではありますが、もっとスムースジャズ的といったら良いのでしょうか。よりBGMな。
他にも、“Voices On The Corner” という曲もあって、バーニー・ウォーレル Bernie Worrell とジェイソンの鍵盤同士二人だけでプレイしています。On The Corner ということでマイルスのあれをバーニーが!?と思いがちではありますが、まあ軽い冗談みたいなもので。肩すかしといいますか、これにしても藪の中に分け入っていくようなことはせず。