2024年9月23日月曜日

Red Hot + Riot

Me’Shell NdegéOcello + Yerba Buena! Featuring Ron Blake
“Gentleman”
Common, Me’Shell NdegéOcello + Djelimady Tounkara
“Tears + Sorrow”

2002年。フェラ・アニクラポ・クティ Fela Anikulapo Kuti へのトリビュート盤。
90年代から今も続く、Red Hot Organization の企画するチャリティ・アルバムのひとつですが、これが今聴いても気持ち良いこと。

アフロ・ポップ、エスノなアルバムということになりますが、ファンク好きにも充分に楽しめるさじ加減。
ディアンジェロ D’Angelo が二曲に参加。彼のアルバム “Voodoo”(2000年)の屋台骨を支えた顔ぶれがそっくりこちらにも、という具合で、その他色々と聴きもの多数であります。

ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello はニ曲に参加。
プロデュースはアンドレス・レビン Andres Levin とミシェルの共同で。ボーカルにベース、キーボードにウーリッツァーもと、ミシェルも聴かせます。

イエルバ・ブエナ(ジェルバ・ブエナ)Yerba Buena! と組んでの “Gentleman” では、ミシェルの地を這うベースが7分近く曲を突進させ、さらにバンドに燃料を注ぎこんで焚きつけていく感じ。
続く、1分30秒ほどの曲 “Tears + Sorrow” で、熱くなったエンジンをクールダウン。こちらは小品ながら、西アフリカのマリ共和国出身というギター弾きのジェリマディ・トゥンカラ Djelimady Tounkara と、ラップでコモン Common が参加。

どちらの曲にも参加したサックスのロン・ブレイク Ron Blake ですが、90年代にはロイ・ハーグローヴ Roy Hargrove の諸作、2000年代にはクリスチャン・マクブライド Christian McBride の諸作、といったアルバムでプレイしているサックス吹き。
この後の2005年の彼自身のアルバム “Sonic Tonic” は、ミシェルがプロデュースをすることに。また、同年のミシェルがまとめたアルバム “The Spirit Music Jamia: Dance Of The Infidel” の方にも一曲に参加していたり。
彼だけでなく、他の曲でもロイ・ハーグローヴ Roy Hargrove やアーチー・シェップ Archie Shepp といったジャズ屋がちらほらと。アフロ・グルーヴといいますか、それに似合う太いホーンを要所で聴かせてくれます。

イエルバ・ブエナ(ジェルバ・ブエナ)を率いるのが、アンドレス・レビン。
彼はこのアルバムの半数以上の曲にも関わっていて、プロデュースやエンジニア等、裏方としても重要な働きをしたと思われます。そしてこの後、イエルバ・ブエナ(ジェルバ・ブエナ)のファースト・アルバムを制作することに。