1993年。バーニー・ウォーレル(Bernie Worrell)、4作めのソロ・アルバム。同年の “Blacktronic Science” と同じく、共同プロデュースはビル・ラズウェル(Bill Laswell)。
バーニーの鍵盤による音宇宙を、黒い科学と名づけてパッケージした “Blacktronic Science”。その一枚では収まりきらない広大な魅力を、さらにカバーしようとした、断片:違う側面というタイトル通りのアルバムです。
ドラムにベースといったリズム、ボトムの編成はありませんが、フレッド・ウェズリー(Fred Wesley)による精緻なホーン・アレンジメントを幕開けに、ウマー・ビン・ハッサン(Umataro Bin Hassan)の語り、バケットヘッド(Buckethead)の生々しいギター、アミナ・クローディン・マイヤーズ(Amina Claudine Myers)のリリカルなオルガン等々。
全7曲のどれも、バーニーと招かれたゲスト・プレイヤー達との絡みが聴きどころです。
各自、各曲が等しく断片となって、バーニー独自の美しく、禍々しい、ストレンジといわれる音宇宙を積み上げていきます。
やっぱり “Blacktronic Science” が詰まっていますし、それをPファンクと呼んでも構わないでしょう。じっくりと楽しませてくれます。