2021年3月6日土曜日

Black Uhuru “Brutal Dub” “Positive Dub”

マイケル・ローズ Michael Rose がいなくなった、その後のブラック・ウフルですが、アルバム2作品をスライ&ロビーが手がけており。どちらもダブ・アルバムあり。
これはスライ&ロビーのダブ(インスト)盤として興味の惹かれるところですが。

“Brutal Dub”

1986年のアルバムのダブ版は、ロックなギターやシンセの音も飛びかう、けっこう派手な音づくり。みっちり盛られた音は個性的かも。残響が拡がる系のスペースなものではなく。

“Positive Dub”

1987年のアルバムのダブ版は、ぐっと落ち着いた音。日本盤は “Burning Dub” から始まる曲順で、これがリラックスして入っていける幕開けとなっており。またオマケで一曲多い9曲入りなのでお得。フランス盤も同じ仕様のよう。

発売元がアメリカの会社だし、やはり米国向けかという印象でしょうか。ブラック・ユフルとしてはピークを過ぎた後のもの、というよりも別物として、これはこれで楽しみたいところ。
とはいえ実際のところ、スライ&ロビーがらみとしては、他に間違いのない作品が幾らでもあり。

先に挙げたようなコンピ盤は楽しいですし、人気も高いのか同様なものが何種類も。さらにスライ&ロビーによるバッキング曲を集めたフル・アルバムもあったりと。

Dennis Brown “Brown Sugar”(1988)
Sugar Minott “Sugar & Spice”(1986) 


デニス・ブラウン、シュガー・マイノットという定番中の定番ですが、スライ&ロビーによる、という点でも名高いアルバムです。曲によってはバージョンも収録で、80年代のあのサウンドがたっぷり、文句なしです。ここにハマると、なかなか抜け出せない。



2021年2月11日木曜日

Sly & Robbie “Taxi Fare”

1988年。スライ&ロビー本人たちのシングル盤曲や、他人のバッキングで手がけた曲など、80年代前半のあちこちからの寄せ集め曲集。

ボーカル曲が主でダブ盤ではありませんが、この時期というのはボーカルの後ろでダブな音が鳴っていたり、全体に統一感もあって気持ち良く。
アルバム “Reggae Greats (A Dub Experience)” の元曲などもあって、意外にあれと対になる一枚かも。

Sly & Robbie “Unmetered Taxi: Sly & Robbie’s Taxi Productions”


2004年。英国の “Pressure Sounds” レーベルからリリースされた、こちらもスライ&ロビーがらみの寄せ集め曲集。
上記の “Taxi Fare” と数曲ダブりますが、全曲がボーカル版に続いてバージョンも収録。悪酔いを誘うようなジャマイカ流のブーストされた音が詰めこまれています。
ここで聴けるブラック・ウフルの “Shine Eye Girl” とそのバージョンの2曲も聴きもの。

他のアルバムCDで聴けるような “Shine Eye Girl” とは、立体感や迫力が違います。ダブ・プレート音源らしいですが、ジャマイカ盤7インチに針を落として聴いてみた、この音で踊っているのかという感じ。
詳細のクレジットはなしですが、さすが “Pressure Sounds” は少々マニアック。



2021年2月8日月曜日

Sly & Robbie “Reggae Greats (A Dub Experience)”

1984年。こちらはスライ&ロビー名義のダブ・アルバム。「アンセム」と同じく、ポール・グルーチョ・スマイクル Paul ‘Groucho’ Smykle によるリミックス集であります。

オープニングはブラック・ウフルの一曲、“Chill Out” のダブ・バージョンから。“Destination Unknown”(目的地不明)と別タイトルが付けられていますが、これが元曲よりカッコ良さ倍増の、実にダブ、実にファンクで。一気に引きこまれます。

ブラック・ウフル以外からもさまざまな曲が集められていますが、ここでは、スライ&ロビーとポール・グルーチョ・スマイクルの名前はまったく同列。「アンセム」と並ぶ鋭角、硬質なダブ・サウンド、音の遊びがたっぷり楽しめる一枚です。

Black Uhuru “The Dub Factor”


1983年。アルバム “Red” と “Chill Out” からの曲のダブ・バージョンを収めたアルバム。こちらも同じくポール・グルーチョ・スマイクル Paul ‘Groucho’ Smykle によるリミックス。ブラック・ウフル名義の直系の一枚ですし、外せない。
2003年のリマスター盤CDには、上記のスライ&ロビー “Reggae Greats (A Dub Experience)” から “Destination Unknown” が、ボーナスの一曲として追加されています。



2021年2月7日日曜日

Black Uhuru ‎“Anthem”

1983年。マイケル・ローズ Michael Rose がいたブラック・ウフルとして、最後のアルバム。
邦題が「アンセム 讃歌」。レゲエがまだ新しく、刺激的なものと注目されていた、当時を物語るような劇的なタイトル、であります。
バッキングはスライ&ロビー。彼らが独自の個性あふれる音を聴かせていた1980年代前半の、異質なほどの魅力をたっぷり味わうことができます。

84年発売時のヴァイナルの日本盤LPというのが、英国向けの UK-Remix 仕様と同じもの。ポール・グルーチョ・スマイクル Paul “Groucho” Smykle によるリミックス版でした。「アンセム」といえばこれ、と刷り込まれましたが。
実は各国の市場に合わせて、オリジナル、英国向け、米国向け、ダブ盤と多くのバージョンが用意されていたアルバムでした。

後の2005年にリリースされたCD4枚組みのセットには、未発表曲も加えてとにかく全部収められていて、こんなスペシャル仕様が実現するほど、ファンの思い入れも強く。
今も、その時々で4つの仕様からどれかを選んでは楽しんでいる、まさしく愛聴盤であります。

ところでスライのカバー “Somebody’s Watching You” には、バーニー・ウォーレルも参加。スライ&ロビーとバーニーの共演というのは、誰のアイディア、お膳立てによるものだったのでしょうか。
なお余談ですが、セットの購入当時には、発売元の “Hip-O Select” レーベルのキーホルダーがオマケでもらえました。



2021年1月2日土曜日

The Legendary Henry Stone Presents Bobby Byrd: Back From The Dead

“It’s In My Blood”
“Tell Me What’s On Your Mind”

featuring Bootsy Collins, Maceo Parker, and Fred Wesley, Background Vocals by Vicki Anderson and Martha High

2005年。ボビー・バード、全11曲入りのコンピ盤。少々問題ありの一枚なのですが、これにブーツィーのからんだ2曲が収録。

両曲ともボビー・バード作とクレジット、御大JB風のご機嫌ファンクと、泣きのスロー曲。
プログラミングされたドラムなど、他の曲と比べてこれだけは異質なほど録音は新しく。ブーツィーのベースに、フレッド・ウェズリー、メイシオ・パーカーもしっかりと吹いています。
とはいえ、これで完成品とは言い難く。まだラフな段階のものといいますか。ボビー・バードのソロ作を製作するため的な、お試し、プリプロ、デモ版といった類なのでしょうか。

ジェームス・ブラウン御大とも関わりの深いヘンリー・ストーン氏ですが、その名前の冠された一枚。ということで、秘蔵音源の蔵出し集かと期待された盤でしたが、とにかくなにかと粗っぽい。
選曲にしても、74年のシングル盤からA面B面曲で始まり(板起こしで針の音入り)、ライブ音源で終わる(これが途中でブチ切れたりする)、単なる寄せ集め。音質も良くないし、ジャケットはインクジェットの印刷、紙質も良くない。なによりCDR盤です。

実に残念な、粗雑品です。ごくごく一部のローカルで小数配布されていれば、マボロシ扱いもされていた? 否、ボビー・バードを始め、ここに記載された名前の誰一人でもなにか得をしたとは思えず、、、



2020年10月4日日曜日

Brian Culbertson “XX”

“Dance Like This”

2020年で20作め、“XX” と書いてトゥエンティと読む、というブライアン・カルバートソンのアルバム。
ブーツィーをゲストに招くのは、アルバム “Bringing Back The Funk”(2008年)以来の二度め。この間には、“Funk!”(2017年)というそのままのタイトルを持ったアルバムもありますから、相当にお好きであります。

今回はまたストレートな明朗明快パーティ・チューン。ブーツィーはボーカルを乗っけたのみ。
前回の共演では、ブーツィーのスタジオにて録音、バーニー・ウォーレル(Bernie Worrell)にキャットフィッシュ・コリンズ(Phelps “Catfish” Collins)、それにフレッド・ウェズリー(Fred Wesley)、メイシオ・パーカー(Fred Wesley)らも参加という濃厚さでしたが。

アルバム制作の顔ぶれには、相当に腕達者のプレイヤー達が集められているようです。とはいえファンクの奥の細道、藪の中みたいな深さは、カケラも見せません。ブーツィーとの初共演から10年ちょっと経ったからといっても、この2020年だからといっても、徹底して匂わせもせず。