2024年3月9日土曜日

Lynden David Hall “Medicine 4 My Pain”

Sexy Cinderella

1997年。ロンドン生まれのリンデン・デイヴィッド・ホール、UK発のデビュー・アルバム。本人のプロデュースですが、数曲にボブ・パワー Bob Power もプロデュース、ギター、ミックスで参加。そのつながりか、ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello がこのシングル盤にもなった曲に参加、ベースをプレイ。

この曲、ディアンジェロ D’Angelo のあの曲 “Brown Sugar” を連想させます(と言いきって構わないでしょう)、どちらもボブ・パワーがらみということでは、その1995年のディアンジェロのデビュー・アルバムに、もしやミシェルが参加していたかもという可能性が(少しは)あったのか、なかったのか、と想像してしまうのですが。

ディアンジェロの “Brown Sugar” を含むアルバムを今聴きますと、ジャズの部分が隠し味という以上に強く感じられるような。その辺りは、こちらのリンデンの曲には匂わないような。
リンデン・デイヴィッド・ホールはディアンジェロに比べれば薄口の旨味(と言いきって構わないでしょう)、それだけに、日本ではまた独自の人気を集めたかもしれませんけれど。

ミシェルのベースに関しては、この曲では主張することはなく。文字通りにベーシックな音(だけ)で縁の下を支えていますが、それ以上、そこから出てくることもなく。
 (惜しいことに)もしやディアンジェロのバックを彼女が務めていたらどんな音に、という模擬にでもなっていたら、という淡い期待にはまったく。

セクシーなシンデレラという表現ですが、これは、UKではピンとくるのでしょうか。ほめ言葉なのでしょうか。
もしかするとブラックのシンデレラということを伝えたかったのかもしれませんが、この曲ではそんなことを歌っていることはなく、ただ逃げないでという歌詞だけのようです。