1995年。ジャズ マ タズは、ギャング・スター Gang Starr のグールー Guru がソロ活動で当てたシリーズ、その第二作め。
ジャズ屋を始めとしてレゲエ方面からも等、様々なゲストが広く呼ばれています。
グールーの相棒であるDJプレミア DJ Premier も参加していて、シングル盤にもなったその曲にはチャカ・カーン Chaka Khan とブランフォード・マルサリス Branford Marsalis も参加、という具合。
ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello がベースとボーカルで参加したこの曲には、ケニー・ギャレット Kenny Garrett のサックスが。
ミシェルの場合、ヒップホップとジャズという似たようなコンセプトを持ったコンピ盤 “Stolen Moments: Red Hot + Cool”(1994年)に、すでに参加済みでした。あちらでは自分が取り仕切った曲が自分の名義で収録されていましたが、こちらはあくまでもゲスト・プレイヤー。
全曲のプロデュース、アレンジ、ミックスを担当しているのはグールー。ですが、正直、興味は主役よりもインスト・パートの方に。
ミシェルのベースは、ひたすら重心低く突き進んで、まるで The JB’s のブーツィーを思わせるようなプレイを聴かせます。サックスも合わせて辛抱強くフレーズを重ねて。
残念ながら、ここから自由に演奏するか、いよいよ展開するかというところで、エンディングに。
ジャズに突入していく手前で止まるわけですが、いっそ主役のラップよりも、ミシェルに歌わせるとか好き勝手にブツブツつぶやいてもらうとか、その方が(今となってはなおさら)もっと面白かろうにとも。
それこそミシェルがらみでお気に入りの曲(とかオリジナル・アルバムには未収録の曲)を集めたベスト盤を自作するなら、まず第一集は主に彼女の90年代を代表するような仕事から選んだ曲目になるでしょうが、これはそこに食いこむほどではないか。
アルバム・タイトル Jazzmatazz も気になるところ、razz ma tazz というスラングがあって、そのまま jazz を引っ掛けたよう。元々、razzle-dazzle とか、ジャズ畑ではバカ騒ぎすることをそのように呼びならわしていたらしく。razz でからかうとか、逆にうるさがられるとか。他にも、pizzazz とか、Danceable Jazz を略して duzz とか。そうなると、jazz という名称の語源も、、、そもそも口語、、、