2023年9月9日土曜日

Harvey Mason “Ratamacue”

Scream

1996年。米国は西海岸を代表するという人気ドラマー、ハーヴィー・メイソン。あの70年代アタマのヘッドハンターズでの演奏などは、ファンク好きにもようく知られたところ。
この90年代半ばのアルバムでは、スムース・ジャズや、あるいはヒップホップ/ファンクの人気ぶりを横目に見ながらの、王道フュージョンを聴かせてくれます。

かなりポップな曲やボーカル入り曲もあって、全曲飽きさせないよう工夫されていますが。
ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello がベースで参加したこのインスト曲では、彼女のズビズビとうごめくベースが聴きどころ。音もくっきりとして聴きやすく。

ところで日本盤CDのオビには、主な参加メンバーの名前が。その数も多めながら、ここにミシェルの名はなし。当時まだ若手のミシェルよりも実績あるだろうベテランの方々が列挙されていて。ハーヴィー・メイソンのCDを購買するようなファン層には、彼女の存在はアピールしないと判断したということでしょうか。

確かにアルバムとしては、(実験的とか意欲的というよりは)全方位的な安定感あるサウンドでありましょうか。先に挙げたボニー・ジェイムスに続けて聴いても、ドラムの音量も大きめ、曲調も多彩ではありますが。