2023年12月9日土曜日

Down In The Delta (Music From And Inspired By The Miramax Motion Picture)

Me’Shell NdegéOcello With Keb’ Mo’
“My Soul Don’t Dream”

1998年。映画「ダウン・イン・ザ・デルタ」のサントラ盤。ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello とケブ・モ Keb’ Mo’ の連名による共演曲を収録。

これが頭にドが付きそうな典型的なブルース、ミシェルがこの手を(ライブはともかく)録音して残したのはこの曲ぐらいでしょうか。アルバムには未収録。
典型的(つまりありきたりな?)、と申し上げたスタイルですが、ミシェルが歌うと新鮮に聴こえる、というとひいきの引き倒しでしょうか。ブルース向きとは言いがたい彼女の声ですが、ケブ・モの出番がもっと少なくても、いっそミシェルだけでも、ファンとしては構いませんけれど。

ミシェルは歌とベース、ケブ・モは歌とギター(ナショナル)。またアコースティック・ギターでAllen Dariest Cato 、ドラムは(ライ・クーダー Ry Cooder でお馴染みの)ジム・ケルトナー Jim Keltner 。プロデュースはクレイグ・ストリート Craig Street 。

神にも見放されたような失落感を歌うリリックはミシェルによるもの、曲は彼女と Allen Dariest Cato の作。
ミシェルにしろケブ・モにしろ、このヘビーな(つまり少々大げさな?)アレンジの音で歌うのはチャレンジだったのではないかという気も。それとミシェルの曲で “Soul” という言葉が出てくると引っかかります。

ミシェル自身がありきたりか、と思ったかどうかはともかく、この曲でも、聴きどころのひとつが曲の後半。どブルースから一転、スローなファンクに。涼しげな音がリフレインされますが、それまでのブルース・パートがあるからブルージィーに聴こえます。
もし前半がもう少しライトな曲調であったなら、この対比も弱かったのかも。