2021年7月17日土曜日

Grace Jones “Private Life: The Compass Point Sessions”

1998年。これは、ひたすらにカッコ良いサウンド、数あるスライ&ロビー関連の中でも外せないアルバムでしょうか。80s独特の、とんがってる、といいますか。

グレイス・ジョーンズの3枚のオリジナル・アルバム、
“Warm Leatherette”(’80)、“Nightclubbing”(’81)、“Living My Life”(’82)から集めた曲を主にしたコンピ盤です。
単純な寄せ集めのベスト盤ではなく、12インチ・バージョンや未発表だったロング・バージョン、そのダブ・バージョンまで多数てんこ盛りのCD二枚組。
コンパスポイント・スタジオでのレコーディング・セッション、というタイトルの通りに、スライ&ロビーを始めとする演奏パート、バックトラックに焦点が当てられた形であります。

アルバムのトップを飾るのは、プリテンダーズのクリッシー・ハインド Chrissie Hynde 作 “Private Life” のカバー。もうイントロからして、わしづかみ。
デヴィッド・ボウイやロキシー・ミュージック、ポリス等々ロック畑の曲のカバーも多いのですが、本家との聴き比べも楽しく。

80年代アタマらしいロックやニュー・ウェーブ寄りの匂いに、“Feel Up”、“Pull Up To The Bamper” といった思い切りダンサブルな曲まで。一言、クールです。

2021年7月16日金曜日

Arthur Russell “The Sleeping Bag Sessions”

2009年。ニューヨークのインディ・レーベル、The Sleeping Bag Records のコンピ盤。80年代独特の、エレクトロでディスコな、好きな人には直撃!という音が詰まっています。とんがってる、といいますか。これにブーツィーがらみの一曲が収録。
ボンゾ・ゴーズ・トゥ・ワシントンの名義で、1984年に12インチ盤でリリースされたもの。

Bonzo Goes To Washington
“5 Minutes (B-B-B Bombing Mix)” 3:18
“5 Minutes (R-R-R Radio Mix)” 4:07

トーキング・ヘッズ、モダーン・ラヴァーズで知られたジェリー・ハリソン Jerry Harrison と、ブーツィーのベース。アーサー・ラッセルはテープ・エディットで参加。

当時の米国大統領であるロナルド・レーガン氏の声を大胆にサンプリングした、エレクトロなファンクであります。そのレーガン氏がまだ俳優だった頃、50年代に出演していたコメディ番組に登場するサルの名前が、ボンゾだそう。上京したボンゾ、俳優上がりの大統領をエテ公呼ばわりですね。サンプリングされたセリフがまた大変な失言で。

硬質な音、ビートにブーツィーのベース・ラインもしびれますが、他の曲もゴツっとゴリっと魅力的。このレーベルに人気があるのも納得。