2021年3月22日月曜日

Sly & Robbie (Taxi Gang / Ini Kamoze / Half Pint / Yellowman) “Live 86”

2014年。ブラック・ウフルのライブ盤と同じく、こちらもスライ&ロビーの80年代のステージぶりがたっぷりと楽しめる一枚であります。

自分たちタクシー・ギャングによるインスト・コーナーに始まって、アイニ・カモーゼ、ハーフ・パイント、イエローマンをフロントに立てた4部構成で。
ブラック・ウフルでもおなじみの、各曲を途切れることなく連発しながら、終幕まで突進していくスライ&ロビーのハンドルさばきが、CD2枚組というボリュームに渡って展開されます。

ただこのCD、決定的に残念な点が。各曲がメドレー的に展開していくというその曲間に、なんと1秒ほどの空白(無音状態)が入ってしまっています。
全曲がこうも分断されてしまっては、どうにも興ざめで。手間ですが、各曲をデータで取りこんで空白部分を削除した上で、CD-Rに焼き直しました。

ブラック・ウフルの熱っぽさと比べれば、クールに、軽やかに感じられるステージですが、それもフロントの個性の違いによるものでしょうか。
次から次にヒット曲が繰り出されていく、スライ&ロビーのドライブに気持ち良く乗っかって引きづられていくだけです。





2021年3月14日日曜日

Black Uhuru “Live In Chicago 1984 With Sly & Robbie”

レゲエ・シーン最前線で、圧倒的な異彩を放ち突き進む、
冷たく光る黒い稲妻こと、ブラック・ウフルが、
全米進出ヒット作「チル・アウト」以来、2年ぶりにおくる
最高無比の、そして完璧なまでのダブ・ポップ・アルバムの登場。
待望の初来日直前、ついに姿を現した
スーパー・ユニットの強烈なハートビートが、ブラック・サマーを直撃する。
(「讃歌」¥2,800  7月21日発売) 

これは雑誌「ミュージック・マガジン」1984年8月号に掲載された、ブラック・ウフルの新作アルバム「讃歌」のカラー広告から。劇的な調子のキャッチ・コピーであります。
アルバムの発売に加えて、彼らの初来日公演までも告知するものでしたから、宣伝文句としては劇的なのも当然。当時のファンの気持ちを代弁するかのような、勢いにあふれた名調子でした。

1984年の真夏、スライ&ロビーと共に訪れた7-8月の来日公演の後に、「讃歌」はラスト・アルバムとなり。それから、さらに数年を経て。
ブラック・ウフルのファンに届けられた、ライブ音源がふたつ。すでに歴史のひとコマとなって久しい出来事ですが、残されたサウンドはいまだ熱く。

Black Uhuru “Live In Chicago 1984 With Sly & Robbie”

2008年発売。

Black Uhuru “Live At Rockpalast - Essen 1981”

2016年発売。





2021年3月6日土曜日

Black Uhuru “Brutal Dub” “Positive Dub”

マイケル・ローズ Michael Rose がいなくなった、その後のブラック・ウフルですが、アルバム2作品をスライ&ロビーが手がけており。どちらもダブ・アルバムあり。
これはスライ&ロビーのダブ(インスト)盤として興味の惹かれるところですが。

“Brutal Dub”

1986年のアルバムのダブ版は、ロックなギターやシンセの音も飛びかう、けっこう派手な音づくり。みっちり盛られた音は個性的かも。残響が拡がる系のスペースなものではなく。

“Positive Dub”

1987年のアルバムのダブ版は、ぐっと落ち着いた音。日本盤は “Burning Dub” から始まる曲順で、これがリラックスして入っていける幕開けとなっており。またオマケで一曲多い9曲入りなのでお得。フランス盤も同じ仕様のよう。

発売元がアメリカの会社だし、やはり米国向けかという印象でしょうか。ブラック・ユフルとしてはピークを過ぎた後のもの、というよりも別物として、これはこれで楽しみたいところ。
とはいえ実際のところ、スライ&ロビーがらみとしては、他に間違いのない作品が幾らでもあり。

先に挙げたようなコンピ盤は楽しいですし、人気も高いのか同様なものが何種類も。さらにスライ&ロビーによるバッキング曲を集めたフル・アルバムもあったりと。

Dennis Brown “Brown Sugar”(1988)
Sugar Minott “Sugar & Spice”(1986) 


デニス・ブラウン、シュガー・マイノットという定番中の定番ですが、スライ&ロビーによる、という点でも名高いアルバムです。曲によってはバージョンも収録で、80年代のあのサウンドがたっぷり、文句なしです。ここにハマると、なかなか抜け出せない。