“Angel Food Cake”
1997年、オハイオはシンシナティ(というからブーツィーとは同郷)の、Otr Cliqueなるグループから、女性ラッパーD’meka (Dameka Sykes) のソロ・アルバムに収録。
この曲を聴くと、ブーツィー97年のアルバム “Fresh Outta ‘P’ University” の、2枚組のデラックス仕様に収められていた “An-Gel-Lick ‘Angel’ ” とは兄弟曲とわかるナンバーです。
ようするに同じ曲なわけですが、これがブーツィーの看板曲であり他にも無数にある “I’d Rather Be With You” タイプのスローナンバー。
ちなみに “I’d Rather Be With You” がカバーされたりサンプルされると、Eazy-Eなら “I’d Rather Fuck You”、ビヨンセなら “Be With You” 、2Pacなら “Ratha Be Ya Nigga” となる。
“An-Gel-Lick ‘Angel’ ” がブーツィー本人による類似商品とすると、さらに流用となる “Angel Food Cake” の方が好み。こちらの方が、宇宙に飛翔する感が強いのです。
冒頭、ダイヤルを回す音が聞こえ(ピポパではないよ)ブーツィーが、“Come Fly With Me, Tonight” と囁く。ミーカ、一緒に、、、と誘って、スペース・ベースがバキバキ進みつつ、シンセの効果音が空へ空へと上昇していきます。
成層圏を超えた後は、ブーストされたスペース・ベースが轟音を響きわたらせるという展開。
アルバム “Fresh Outta ‘P’ University” がまとまり良くも綺麗すぎるとしたら、こちらはバランスを取る必要もなく自由ですね。もうこの音宇宙からは降りたくないですね。