2016年6月30日木曜日

D’Meka “Now Feel Me!”

“Angel Food Cake”

1997年、オハイオはシンシナティ(というからブーツィーとは同郷)の、Otr Cliqueなるグループから、女性ラッパーD’meka (Dameka Sykes) のソロ・アルバムに収録。

この曲を聴くと、ブーツィー97年のアルバム “Fresh Outta ‘P’ University” の、2枚組のデラックス仕様に収められていた “An-Gel-Lick ‘Angel’ ” とは兄弟曲とわかるナンバーです。
ようするに同じ曲なわけですが、これがブーツィーの看板曲であり他にも無数にある “I’d Rather Be With You” タイプのスローナンバー。

ちなみに “I’d Rather Be With You” がカバーされたりサンプルされると、Eazy-Eなら “I’d Rather Fuck You”、ビヨンセなら “Be With You” 、2Pacなら “Ratha Be Ya Nigga” となる。

“An-Gel-Lick ‘Angel’ ” がブーツィー本人による類似商品とすると、さらに流用となる “Angel Food Cake” の方が好み。こちらの方が、宇宙に飛翔する感が強いのです。

冒頭、ダイヤルを回す音が聞こえ(ピポパではないよ)ブーツィーが、“Come Fly With Me, Tonight” と囁く。ミーカ、一緒に、、、と誘って、スペース・ベースがバキバキ進みつつ、シンセの効果音が空へ空へと上昇していきます。

成層圏を超えた後は、ブーストされたスペース・ベースが轟音を響きわたらせるという展開。

アルバム “Fresh Outta ‘P’ University” がまとまり良くも綺麗すぎるとしたら、こちらはバランスを取る必要もなく自由ですね。もうこの音宇宙からは降りたくないですね。


2016年6月29日水曜日

Fresh Outta ‘P’ University

1997年。あちらこちらと忙しく出没した90年代前半を、95年の2枚組CDライブ盤 “KEEPIN’ DAH FUNK ALIVE 4-1995” で締めた後に、続いてのソロ作品としてまとめたブーツィーのオリジナル・アルバム。

一言で言えば、97年仕様のサウンドにアップデートした “WHAT’S BOOTSY DOIN’?” でしょうか。
この頃、すでにディアンジェロも登場していたけれど、ブーツィーはやっぱりピシッとメリハリのきいたサウンドです。
アルバムから出された各種の関連商品の中では、“Do The Freak” のシングル盤CDがお気に入り。

“Do The Freak (Do Dat Freak Version)”
“Do The Freak (Spaced Base Jam Version)”
Remix by Bootsy Collins at ’Bootzilla Re-Hab P-Form School

とクレジットされた2バージョンがありまして、ブーツィー自身が手がけたものということでしょう。つまりベース・ラインが強調されたバージョンです。
バッキバッキとベースのカッコ良い奴が聞けます。

“I’m Leavin’ U (Gotta Go, Gotta Go)” も同じで、この曲でもシングル盤の方にスペース・ベースが聴けるバージョンが入っていたりします。
アルバム “Fresh Outta ‘P’ University” は、ちょっと小奇麗にバランスを取っていたりする音でしたが、気にせず十八番のベースを走らせている側面もあったということですね。


2016年6月24日金曜日

“SUPERBAD” Original Motion Picture Soundtrack

2007年の映画、邦題が「スーパーバッド 童貞ウォーズ」、ケッサクです。下ネタ連発ですけど。
サントラ盤はダンス・クラシックも混じっている中、新曲ではブーツィーとバーニーのコンビがあのThe JB'sを再現しています。

ブーツィ・コリンズ)William “Bootsy” Collins
キャットフィッシュ・コリンズ)Phelps “Catfish” Collins
バーニー・ウォーレル)Bernie Worrell
クライド・スタブルフィールド)Clyde Stubblefield
ジョン・ジャボ・スタークス)John “Jabo” Starks

主要なメンバーです、この映画の企画者に感謝という顔ぶれ。
ホーン隊も活躍しますが、これがいつものフレッドとかではなく。その分、先輩に遠慮することもなく、The JB'sにスペース・ベースがからみついて、ファンカデリックなキーボードも切りきざんでくるという展開に。

映画自体が音楽ファン向けではなく、完全に白人向けのものだし、ここでの演奏もアッパーでロックっぽい。もう少しロイクな毒っ気やズージャなシャレっ気があればな、とも言えるけど、贅沢を言えばきりがなく。
しかしこの映画、ホントにケッサク、ファンキー。ラストがまた良くて。


2016年6月20日月曜日

“Undercover Brother” Original Motion Picture Soundtrack

Snoop Dogg “Undercova Funk (Give Up The Funk) ”

2002年の映画「アンダーカバー・ブラザー」のサントラ。
アイス・キューブの「フライデー」と同じく、新曲とダンス・クラシックの混ぜこぜという構成選曲で、安定路線の作りです。

映画は監督がスパイク・リーの従兄弟マルコム・D・リーで、音楽がスタンリー・クラーク。これが予想を超える楽しさでファンク好きはやられます。
字幕の翻訳文字量に比べて登場人物たちがそれは喋りまくっているけど、意味がわからないのがホント残念。

ブーツィーは舎弟のスヌープ・ドッグとあの “Give Up The Funk” をカバー。これも予想を超える本気の再演で、アップデート版!
この曲の質感は2006年のブーツィーのアルバム “Christmas Is 4 Ever” につながったのかも。スヌープの音だったのだろうか。


2016年6月19日日曜日

Dreamship Surprise

Bootsy Collins ft. Bonita  “Dreamship Surprise”
From Original Motion Picture Soundtrack

2004年の映画「ドリームシップ エピソード1/2」のサントラからのシングル盤。
ドイツ発の映画の原題は、 (T)Raumschiff Surprise - Periode 1  (2004)

シングル盤CDには、Radio Version  3:29、Extended Version  4:27、Instrumental Version 3:22、と3バージョンが収録。サントラ・アルバムの方には一曲だけが収められているのみ。
“All Instrumental by Stefan Raab”
とクレジットがあり、ブーツィー気持ち良さげに歌っています。

この曲の軽やかさはブーツィー一人では生まれなかっただろう気持ちよさ。ちょっと哀愁漂うメロディもお約束で、ギターのカッティングが泣かせます。
映画の中ではエンドクレジットに数曲に混じって流れるだけで、本編には関係なしのオマケ的な扱いですが、とにかくシングル盤にしてくれた事を、関連のスタッフさんに感謝します。
ことのついでに、ブーツィーがワンシーンでも映画に顔出ししていたら楽しかったのに、とつい想像も。