2009年。カール・デンソンは米国のサックス吹き、兼ボーカル。
自身のアルバムや活動に加えて、ジャズ畑からロック・ポップス界隈まで数多くの(有名スター級の)方々との共演やバックを努めていて、幅広く活動している方のよう。
こちらは、自分の歌が主役のR&Bなアルバム。
全編、60-70年代のレトロなスタイルを重視したR&Bバンドといった趣きで。一曲めが、まるで往年のモータウンを思わせるような曲。まさにソウル歌手という線で歌っております。
ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello はベースで全面的に参加。
カール・デンソンとミシェルは、これまでいくつかのアルバムで、同じゲストとして参加し名を連ねたりもしていますが、同じ曲で直に共演というのはなかったような。
ミシェルのプレイはいつも通り間違いなく。バンドの一員として収まっていますが。
収まりすぎといいますか、それ以上、を期待するとなるとどうも。バランスが大事という見方もありますが、その点は刺激に欠けるかも。
歌のない、インスト曲が一曲だけあって。ベースのリフも走りますが、この曲ぐらいはもう少し各プレイヤーたちに暴れさせるとか。歌伴ではないバンドの見せ場があっても良いかも。
ミシェルもこの時期、モータウンやスタックス、アトランティック等の、60年代末のナンバーをけっこうカバーしていますし。せっかくだから(ベース弾きという以上に)彼女を活かして、何かもう一味、レトロ趣味にプラスしていただければ。