“Two Doors Down”
2003年。ドリー・パートン Dolly Rebecca Parton へのトリビュートであるアルバム。ドリーの曲はそもそも誰彼となくカバーされて、多数ヒットもしていました。
映画の主題歌になって特大ヒットした “I Will Always Love You” とか、Zapp まで濃厚なカバーを披露していましたが。カントリー畑とソウル畑は隣りあわせの結びつき、という良い例でもあります。
こちらのアルバムは、そのドリー本人まで参加で一曲歌っていますから、まさに公認でしょうか。
ミシェル・ンデゲオチェロ Me’Shell NdegéOcello が、数あるドリーの曲の中でもこれをカバーすることになったのは、元曲の方に2バージョンがあって、アルバム版と、加えてディスコティックなシングル盤向けバージョンがあるから、でしょうか。単純にミシェルにぴったり、なんて理由かもしれません。
なんにしても、ミシェルはこの歌を自分らしい色に染めあげていますけど。
元曲にある、いつまでも閉じこもっていないで(ふたつドアを挟んだ向こうの部屋で開かれている)パーティに、思いきって顔を出しにいこう、という前向きさ、健康さはまるで失せています。
同じ曲、歌詞でも、立場の違う者が歌っているという感じ。
同じ2003年に発表されたミシェルのアルバム “Comfort Woman” は、ミシェルと Allen Dariest Cato のプロデュース、それにドラムのクリス・デイヴ Chris Dave を交えた三人が核となって作られたものでした。
ドリーをカバーしたこちらの一曲では、クリス・デイヴとミシェルの二人のみ。ドラム以外の、ギター、シンセ、プログラム、それにボーカルをミシェルが担当している形となっています。
この顔ぶれでの流れを引き継いで、今回もまたソリッドな。歌のバックでざくざくと鳴るミシェルのギターも印象的、ロックしてる感じ。